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審査官面接

2020.02.20

 

今日は審査官面接に行ってきました。

特許権を取得するためには、特許庁の審査官による審査を通らなければならないのですが、一発で審査を通るケースは少なく、特許庁から拒絶理由通知を受け取ることが多いのが実際のところです。

拒絶理由で最も多いのは、出願時に既に知られていた技術(公知技術)から容易に思いつく発明に過ぎないというものです。専門用語で、「進歩性がない」といいます。

拒絶理由通知を受けた場合には、一般的に「補正書」や「意見書」といった書類を提出します。

「補正書」では、権利範囲を狭める補正を行うことにより、公知技術との差別化を図ります。

「意見書」では、公知技術との違い(進歩性があること)を反論します。

このように書類を提出して反論するため、普通は審査官に直接お会いすることはありません。

でも、審査官に直接会って反論したいですよね?

審査官も人間ですので、直接会って丁寧に説明させていただければ、「なるほど!すばらしい発明ですね!」ってなる可能性高いですよね?

ということで、審査官に直接お会いして反論させていただく機会として、「審査官面接」というものがあります。

ところが、特許庁は東京の霞が関にしかありません。

東京に住んでいる人の方が圧倒的に有利!ということになってしまいます。

そこで、最近では、テレビ会議システムを利用した審査官面接を実施することができるようになっています。

テレビ会議システムの環境さえあれば、どこでも利用可能ですが、私がいつも利用しているのは「INPIT関西」(独立行政法人工業所有権情報・研修館 近畿統括本部)です。

INPIT関西にはテレビ会議システム付きの会議室があり、その会議室で出願人と一緒にテレビ面接に臨むことができます。

機器のトラブルの可能性も低いですし、審査官サイドで会議室の予約等していただけるので大変スムーズです。

INPIT関西は、JR大阪駅直結の「グランフロント大阪」にあります。

グランフロント大阪ナレッジキャピタルタワーの1階は広場みたいになっていて、その1階の隅の方にエレベーターホールがあります。

エレベーターで9階まであがると、そこにINPIT関西があります。

今日のテレビ面接では、意見書の提出のみで特許権を取得できる可能性が非常に高くなり、出願人様にも大変喜んでいただけました。

お客様に喜んでいただけるのが何よりですね。またがんばるぞ!というパワーになります。

審査官面接を実施するにあたって、特許庁の費用は無料です。

事務所の手数料は発生しますが、特許になるか/ならないかの重要なラインですので、個人的には審査官面接は大変お勧めです。

Y.